園長日誌
次年度園児募集の時期になりました。
見学にお越しになる方からやはり、この度の静岡で起きたバス置き去り事故について、その対応を聞かれます。
事故防止の一丁目一番地はコミュニケーションです。
これがかなり重要です。
保育者同士、園児同士、保護者同士、保育者と園児、園児と保護者、保護者と保育者、園と近隣住民など、いずれもコミュニケーションがうまくいっていれば大抵の事故は防げますし、大事に至らずに済むことが多いです。
たとえば、Bちゃんが先生に
「きょうね、Aちゃんおやすみだよ。」
「Bちゃん、教えてくれてありがとう。」
先生はAちゃんのお休みをわかっていても、Bちゃんの言葉を日常において肯定的に受け止めていれば、万が一の時に何気ないBちゃんの言葉で気づくことがあるかもしれません。でももし、
「わかってるよ。聞かせてくれなくてもいいよ。」
と否定的に受け止めていたらどうでしょう。そのうちBちゃんは先生に話さなくなります。
日常の何気ない会話が事故防止につながるわけです。
当園では3歳以上児において、約30名の園児に対して2人で担当しています。法定配置は30:1(3歳児は20:1)ですから目は行き届いていると思います。
しかしながら、それでも15人の園児を1人の先生が見ることはとても難しいことですし、先生1人で15人の園児のすべてを把握することは不可能と言っていいでしょう。
当然、全園児の安全を園長一人で管理できるはずがありません。
昨今、核家族化や少子高齢化による地域住民の減少に加え、コロナ禍において集まることができなかったり、直接会って会話する機会が減っています。
人と人との繋がり、つまりコミュニケーションの重要性が益々高まっているようです。
まずはおはようのあいさつから、子どもたちにも習慣づけてほしいと思います。
令和5年度(令和5年4月入園)の園児募集について、日程と募集人数についてお知らせします。
また、当園ではお申込み前に園見学を推奨しております。
随時お受けしておりますので、お電話でご連絡ください。
■入園申込までの日程
9月5日~21日 認定申請書類(2号・3号)配布、受付
10月1日 入園願書配布
10月24日 認定証送付(市→保護者)
11月1日 入園申込受付
■入園受付時間
・3号認定児 11月1日9時~11月8日17時
・2号認定児 募集しません
・1号認定児 11月1日9時~11時
(兄姉が在園されている方は登園時ご持参ください)
■募集人数
・5歳児 一般募集なし
・4歳児 1名
・3歳児 13名
・2歳児 11名
・1歳児 8名
・0歳児 8名
・なごみ保育園分園(0・1歳児) 2名
0~2歳児は長岡市が定める保育の必要性により入園順位が決まります。
3~5歳児は1号認定児のみ募集し、園の定めるところにより順位を決め入園を決定します。
優先を考慮される項目
1.在園児、卒園児の弟妹
2.子育て支援センター「かもめのおへや」の利用状況
3.上記以外は抽選(11月1日11時までに申込の方)
4.定員に達しない場合は申し込み順となります。
【その他】
例年、転勤等で希望を取り下げる方がおります。キャンセル待ちを希望される方は、園までお問い合わせください。
報道等でご承知の通り、現在台風14号が新潟県に近づいております。
今後の対応について以下の通りとなりますので、台風情報に注意してください。
【開園前】
警戒レベル3(高齢者等避難)以上発令した場合、臨時休園となります。
【開園後】
警戒レベル3が発令した場合、お迎えを要請、閉園します。
警戒レベル4(避難指示)以上が発令した場合は、屋内安全確保を図り警戒レベルが下がるまで園内で待機します。
園では非常食等用意してあります。
警戒レベルが下がりましたらお迎えを要請します。
なお、停電等で保護者への連絡手段を絶たれることもありますが、慌てず、落ち着いて行動をお願いします。
新潟県私立幼稚園・認定こども園協会では、設置者・園長研修会と県PTA連合会研修会を毎年、同時開催しています。
先日朱鷺メッセで行われた同研修会では、コロナ感染拡大もあって例年の半分以下の参集となりました。オンライン参加の園もありましたが、それでも例年より少なかったようです。
この度は上越教育大学の西川純教授にご講演をいただいたのですが、改めてこれからの教育について身につまされるとともに、保護者の方にも一緒に考えていただきたいと思い、気になった点などをまとめてご紹介します。
大卒の現状
現在、概ね大卒の5割は非正規雇用です。MARCH(明治・青山・立教・中央・法政大)でも約3割から4割が非正規雇用と言われています。卒業と同時に正規雇用される学生はもう少しいますが、3年以内の離職率が約3割のため、前述の数字となります。
これが宿泊業や飲食業であれば離職率は約5割です。
コモディティー化(製品が1年ぐらいでは変わらず、機能や品質に差がない)が進む中で、工業化社会から脱工業化社会へと移行した結果激しい価格競争がおき、そのしわ寄せとして人件費を削減、非正規の拡大が生じたことが大きな要因です。
Job型大学(医師や教員など専門職の養成校など)はまだしも、非Job型大学では何をやりたいのか、何を学びたいのか、しっかりとしたビジョンを持って通わなければその後の就職が難しくなります。
また、日本では現在、終身雇用が終わりを告げようとしています。いや既にほぼ終わっているといってもよいのかもしれません。
終身雇用がなくなるということは、企業による積極的な人材育成は行わないという意味を持ちます。つまり即戦力となる人材、例えば何らかの資格や特別な能力、世代を超えて対応できるコミュニケーション能力などが求められています。
目の前にいる園児の未来
今、目の前にいる園児の約4割は非正規雇用となります。将来すべての子どもが資格や特別な能力を持っているか、あるいはコミュニケーション能力が高いということはありえません。社会に非正規雇用がなくならない限り、誰かが非正規労働者とならなければなりません。
その子どもたちが幸せになるためには、人生において一つの大きなイベントがあります。結婚です。結婚によって世帯収入は増え、支出は単純に2倍にはなりませんから、結果として一人でいるより生活力が上がるということです。
学校で得られるもの
学校は何をするところですか、と質問されれば「学ぶところ」と最初に答えるのではないでしょうか。実際、講演中に質問されて私は「学習するところ」だと思い浮かべていました。
実際に授業があり、国語や算数といった学習をするわけですが、一番大切なことは友人や知人をたくさん作ることです。一緒に学び、遊ぶ。仲間づくりが将来私を支える大切なひとになるのです。
終身雇用のないアメリカの統計では、再就職ができた理由として知人(特に学校で得た知人)の紹介が一番多かったそうです。親や兄弟、家族ではないことがポイントです。
これからの親と教員の姿
以前、これからの教員の姿としてティーチャー(先生)からパートナー(伴走者)が相応しいという話を耳にしました。今回の講演でも子どもとともに学びあう姿勢の大切さをお話しされていました。先生と園児は同年代ではないし、知識も経験もはるかに先生の方が上ですが、子どもたちの伴走者として、少し前に出て導いたり、少し斜め後ろから背中を押してあげたり、一緒になって並走したりというイメージでしょうか。一方的な指示も放任もいけないということです。
そしてそれは、親も同様です。
まとめ
これからの社会は益々多様化していきます。しあわせの価値観も千差万別です。私が学生であった頃は、しっかり勉強して高卒より大卒、少しでも偏差値の高い学校にいけば将来が約束されると信じられていましたが、今はありえません。
子ども自身が何をやりたいのか、何を学びたいのか、偏差値ではなく、やりたいこと、学びたいことを伴走者として子どもに寄り添うことです。
道は一つではありません。この世界は様々な生き方があることを親も教員も調べる必要があります。
以下の理由によりコアラのおへやを8月16日までお休みします。
・新型コロナウイルス感染者が園内で確認されたため。
・新園舎へ引越しのため(15、16日)。
なお、育児や保育に関するご相談は常時受け付けておりますので、お電話ください。
また、8月17日からは新園舎にて再開します。
名称も「かもめのおへや」に変更します。
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