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園長日誌

2024/10/29  異年齢保育

当園では学年ごとのクラス編成となっています。
担任と園児との信頼関係の確立、同年齢の子どもたちと遊ぶ楽しさや、仲間意識の構築が大切だと考えるからです。

6月より毎朝、のびのびタイムを設けました。
のびのびタイムは、3歳児から5歳児がどこでも誰でも何をして遊んでもよい時間です。自由遊びの充実と異年齢交流を目的にしています。
最初はぎこちなく、あまり交流もできていませんでしたが、あえて声掛けをせず、子どもたちがやりたい遊びができる環境づくりに徹してきました。
しばらくすると、3~5歳児だけでなく、2歳児や乳児クラスに遊びに出かける子どももいたり、徐々に異年齢で遊ぶ姿が見られるようになりました。
10月に入ってからは週に1回、ロングのびのびタイムも実施しています。
時間が長くなったことで、遊びに夢中になる時間が増えたり、様々な遊びに挑戦する姿が見られるようになってきました。
年長者がいいお手本となって、遊びの幅が拡がり、お片付けも積極的に手伝う姿が増えてきました。また、年少者を思いやる気持ちも育まれてきているようです。

子どもたちは横のつながりも縦のつながりも当たり前に受け止められる、つまり誰とでもコミュニケーションがとれ、対話ができる一歩を踏み出しました。

自己肯定感を育む要素として、よく「ほめる」ことが大切です。
自己肯定感の高いアメリカの子どもたちは、
①子どもが自分の考えを外に出した時
②何か挑戦しようと自発的に動いた時
によくほめられています。
言葉がけも、「よく思いついたね」「話してくれてありがとう」「ナイストライ」「あなたの○○が好き」など肯定的な言葉がけ、特に上手下手、成功失敗に関係なく、こどもの行動を認める言葉がけが多いです。
ついつい、「上手にできたね」などと口にすることがありますが、これだとさらなる努力を促すことに繋がらない可能性があります。
つまり、結果ではなく、過程をほめることが重要です。

一方、「しかる」はどうでしょうか。
時々、しからない子育て、しからない保育などの言葉を耳にします。実際、本当にしからずに育ったらどうなるでしょうか。
乳幼児期はまだしも成長するにつれて、困難に直面した時に感じる不安や恐怖、不満を制御する能力が育たず、一見、自己肯定感があるように見えますが、物事に挑戦する意識は低くなってしまいます。
つまり、周囲のせいにしたり、注意されても注意した人が悪いととらえてしまうことになりかねません。
当園では、できないからといって「しかる」のはやめよう、相手を傷つける(傷つける恐れがある)とき、自分が怪我する(怪我する恐れがある)ときは、しっかりとしかろうと先生方には伝えています。
では、遊びの邪魔をしたり、ルールを破ったりしたときはどうしましょうか。

私は僧侶でもありますので、「ほめる」「しかる」にもうひとつ加えて「さとす」をお願いしています。
遊びの邪魔をした時を例にしますと、
①なぜ、他の人の遊びを邪魔したのか
②邪魔されたお友だちはどんな気持ちなのか
③自分が邪魔されたらどんな気持ちになるか

善悪の区別はほぼ乳幼児期で決まります。規範意識もほぼ同様です。
大変時間がかかることですが、自分で考えて納得しないと本物の自己肯定感は育まれません。
しっかりと愛情をもって、「ほめる」「しかる」「さとす」で親子間の愛着を形成していきましょう。
間違ってもほめすぎ、しかりすぎ、絶対に暴力もいけません。

令和7(2025)年度の園児募集を開始します。
当園では、入園申込前に必ず園見学をお願いしております。
大切なお子さまが過ごす場所ですので、園の雰囲気や環境、教育保育方針など確認してほしいからです。
園見学を希望される際は、行事等で対応できないことがありますので、お電話で予約をお願いします。

今年も市内幼稚園と協力して就活バスツアーを開催します!
今回は参加しやすいお盆期間、しかも土曜日開催です。
半日で6園の情報が手に入るまたとない機会です。
就活中の学生のみならず、今後を見越して情報集めをしたい学生も是非ご参加ください!

日時 令和6年8月17日(土) 8:40~
対象 養成校に通う学生
詳細は以下をクリックしてください。

就活バスツアー表(2024)

就活バスツアー裏(2024) 

6月22日(土)のおんフェスでは、在園卒園の有無にかかわらず、地域の皆さまや初めてご縁をいただいた皆さまもたくさんご来園いただき、心から感謝申し上げます。
かつてないやり方で今回チャレンジしましたが、子どもも大人も大変喜んでくれて、大盛況のうちに終わることができました。
今回の反省点を踏まえ、来年の創立60周年に向けて、さらに充実した企画を考えたいと思います。

さて、昨日は新潟県私学振興会主催の講演会に参加してきました。講師は上越市にある学校法人関根学園の渡邉隆理事長先生で、「変化する社会;Society5.0の今」という演題でした。
歯に衣着せぬお話で大変楽しく、また頼もしく、あっという間に講演会は終わったのですが、その中で印象に残った部分を紹介します。

時代がとても速く進み現在は、Society5.0と言われる社会を目指しています。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(内閣府HPより)と表現しています。
その新しい社会を乗り越えるために、OECDはそれまでの「正確にたくさんの知識を蓄えている人」から「問題を解決する能力が長けている人」を賢いと定義しました。
これを受け、教育要領でも「主体的対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を謳い、学校教育の方向性が大きく舵を取ることになりました。
それから数年が経ち、生成AI(ChatGPTなど)を当たり前に活用する社会となりました。わずか数年で「問題を解決する能力」は生成AIに任せればよくなったのです。
では、今の若い世代が育むべき能力とは何でしょうか。
渡邉先生は「課題を発見する力」だとお話しいただきました。私にとっては目からうろこでした。そもそも何が問題なのか、課題なのかわからない若者が多いというのです。
そしてその力を育むポイントとして
・今のままでは真の知識が得られないこと(生きるために必要な知識と私は解釈)
・自分のいる位置を確かめること
・本物に触れること
・自分自身の世界以外を理解すること
・その上で言動すること
を挙げられました。

おんフェスでは、今までの作品展示から体験型へ、また保育者だけでなく様々な方々とのふれあいを、動画ではなく本物に触れることを重視しました。
未来の日本を支える子どもたちの成長に少しでも多く寄与できるように、これからも挑戦していこうと思います。

おんフェスの様子

    

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