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園長日誌

年度の最後を飾る大きな行事、お遊戯会が終わりました。
時間も労力もお金もかけて実施するので大きな達成感を得られます。
多少のミスもありましたが、例年と少しアレンジを変えたこともあり、観る側は新鮮さもあったようで、概ね好評の意見をいただきました。
裏方はというと、いつもと違う状況にバタバタで近年では一番疲れました。
園児の中には本番が一番良かった子もいれば、練習で一度も間違えなかった子が本番に間違ったりと、例年になく悲喜こもごもの様子でした。

本番は舞台袖から見ているのでよく見えないのですが、販売用DVDのサンプルが届いたので早速映像の確認をすると、1年の成長の差は本当に大きなものだと感じます。
お父さん、お母さんは我が子を中心にご覧になったでしょうから是非DVDで他の学年や同級生の様子も見ていただきたいです。(宣伝しているわけではありませんが)

リリックホールの大きな舞台に立つことができる経験はかけがえのないものだと思います。3月に卒園する年長児の中には2度とこのような舞台に立つことがない子もいるのではないでしょうか。
この幼児期は子どもだけでなく、子育てしている親にとっても実に有意義な時期とも言えます。
子どもの成長を目の当たりにし、大きな喜びを感じられるのは今が最高かもしれません。

お遊戯会前の報告で一ついい忘れたことがあります。
認知能力と非認知能力の話をしましたが、認知能力は20代前半から徐々に衰えます。ところが非認知能力は一生涯高めることができるのです。
子も親も育ちあう姿が望ましいですね。

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

さて、年の終わり近づく12月にOECDの学習到達度調査(PISA)の結果が発表されました。PISA調査は15歳児を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの三分野について、3年ごとに本調査を実施しています。
今回の調査では読解力の低下がわかり、特に判断の根拠や理由を明確にしながら自分の考えを述べることなどについては、引き続き課題が見られることも分かりました。

ではどのような取り組みをしたら読解力が高くなるのでしょうか。
幼児期について考えます。
そもそも自分の考えを言葉で伝えることは幼児期から始まります。乳児期の子どもがお友だちを噛むことがありますが、噛む理由の一つに言葉で自分の気持ちを表現できないことが挙げられます。時々幼児期に入っても噛む子がいますが、語彙量が低い子にその傾向が見られます。
ですから幼児期においてまず語彙量を増やすことが大切です。
ところが現代の日本では家庭環境によって大きく差が出ていると言われています。実際に今回の調査でも読解力が全体に低くなったわけではなく、低い層が増えたために全体として低下したと言われています。教育格差と言ってもいいのかもしれません。

ここで質問です。
皆さんのご家庭の壁にカレンダーや時計はありますか。
子どもにたくさん話しかけていますか。
新聞や本はありますか。
絵本や児童書の読み聞かせをやっていますか。
共働き率の高い新潟県では読み聞かせはハードルが高くなりつつありますが、せめて子どもの目につくところにカレンダーや時計を掛けるぐらいはできるはずです。
スマホの中ではこどもの目に触れることはありません。

核家族化進む中、会話の量も減っています。
日常的に聞く語数の差は、3歳に達するまでに最大で3000万語差がつくとも言われています。
まずは今すぐ子どもに声をかけましょう。

2019/12/10 ごっこ遊び

毎年恒例の全園児ごっこ遊びを実施しました。
ごっこ遊びは園児の情報収集力、発想力、計画力、創造力、創意工夫を主体的、対話的に育む最高の遊びです。
年長児にもなると話し合いから制作、当日のやり方まで、子どもたち自身で考え話しあい活動します。

さて、遊びとは何でしょうか。
園には他にもたくさん行事があり、「遊び」とはかけ離れた行事も存在します。
その一つがお遊戯会です。
リリックホールという立派な会場を借りて行うのですが、立派すぎて子どもたちが主体性をもっておこなうというわけにはいかないのが現状です。
大きな会場ですからある程度、「見栄え」を気にしなければなりません。衣裳もそうですし、踊りの隊形や音響を考慮するとなると子どもたちでは難しいのです。
毎年、続けるか取りやめるか悩み続けているのですが、園児も保護者もあの会場に立つことを「楽しみ」にしているのでなかなか思い切りがつきません。

そんなとき、遊びとは?という問いに改めて向き合いました。
遊びとは楽しいことなのです。楽しくない遊びは遊びでないのです。
お遊戯会は主体性が育まれるとは言い難いですが、楽しく踊ったり歌ったりすることは遊びに繋がるのです。
人生の大切なことはほぼ幼児期に経験すると言われますが、一番大切な楽しいという気持ちをこれからも大事に取り組みたいと思います。

今、幸せの人!
といわれて間髪入れずに「ハイ!」と答えられる人は読む必要はありません。
「うーん」と悩む方、少し一緒に考えて見てください。

幸せといっても人それぞれで千差万別です。
また、手に入らない物が手に入ってもその瞬間は幸せですが、次の瞬間から別のものがほしくなり、満足することは永遠にないでしょう。
ですから、物欲や出世欲などでは幸せは実感できません。

ではどうしたら幸せを感じられるでしょうか。
まず、幸せの要因について話しますと遺伝的要因が50%、環境的要因が10%、本人の意図的行動が40%といわれています。
よく笑う両親の子どもはよく笑うし、あまり笑わない両親の子どもはあまり笑いません。
但し、必ずではありません。そこに環境と特に本人の意志と習慣が大きく関わっているからでしょう。
先日、大学の先生の講演で「幸せな子どもを育む4つのポイント」を聞かせていただきました。
「やってみよう」
「ありがとう」
「なんとかなる」
「あなたらしく」
だそうです。どれも子どもたちというよりは、大人たちに欠けている能力のような気がします。

現代人は情報の海で溺れかけていると言われています。
平安時代の人が一生に得る情報をたった一日で浴びているそうです。
情報過多により今必要な情報が何かわからなくなり、そのために余計なことを考え過ぎて苦しくなり、ときには「鬱」を引き起こす方が増えています。

ということは情報を減らせばよいのです。
朝ご飯を食べているときは目の前の朝食のことだけ考えればよく、仕事中は仕事のことを遊んでいるときは遊びのことだけ考えればよいわけです。

「わたしは不幸だ」と悲観的に考えている方、まずは深呼吸して呼吸の一つ一つだけを感じてみませんか。

昨年約半年間かけて実施しましたECEQ(公開保育を活用した幼児教育の質
向上システム)の認定証が届きました。新潟県内初の取り組みです。
曽野木まるみ幼稚園の丸山園長先生、エービーシー幼稚園の石本園長先生には大変お世話になり、改めて感謝申し上げます。

今年度は鎌倉女子大学の佐藤教授指導の下、キャリアアップ研修を始めました。
教員が自らの課題を見つめ、自身で解決策を模索し、一定期間ごとに全体で共有し、打開を図ることから始めています。大変長期間を有する研修のため、やり遂げられるか心配ですが、次年度に向けて一歩一歩進めているところです。

当園には得意不得意が違う様々な教員がいます。
子どもたちも同じです。一人ひとり特性があるのでそれぞれに見合った指導や声がけ、見守りがあると思います。うまくいったことを毎年、毎回してもうまくいかないこともあります。
子どもに寄り添うことは口で言うほど簡単なことではありませんが、工夫しながら一歩ずつ進んでくれればと思います。

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