『令和5年度 バスで巡る就活ツアーin長岡』を開催します。
来春、長岡で就職を希望する学生、就活準備に向けて園を知りたい学生、もちろん既卒者も大歓迎です。
参加費は無料。
たくさんの参加、お待ちしております。
園長日誌
教育というと学校教育を指すことが多いようです。幼稚園は文科省管轄の学校ですから、幼児教育も学校教育といってよいでしょう。
しかしながらその目的や方法、評価の仕方は幼児教育と小学校教育とでは違います。
幼児教育では方向目標、間接教育中心ですが、小学校教育では到達目標、直接教育中心に進められます。園児や児童の評価も、幼児教育では個人内評価、小学校教育では評価基準を前提とした絶対評価です。
方向目標とは到達点を示さず、努力の方向やプロセスを指します。ですから教育要領にある「幼児期の終わりの10の姿」は、あくまでも幼児教育の方向性を示したものであり、到達目標ではありません。
また、間接教育とは教育要領に「環境を通して行う教育・保育」と表現されているように、保育者は子どもが自発的、能動的に活動ができ、自らの成長、発達を促す環境を整えることが重要となります。
例えば「砂場」は幼児期において様々な学びを得ることができる環境ですが、ここで得た体験を基に振り返り共感を得ることで、様々な学びを身につけることができます。
先日、年長児に園長からの挑戦状を渡しました。
「やまのうえの がちゃぽんから すなばまで すいろを つくれ」という課題です。園庭にある人工の山の頂上から砂場まで水路を作って水を流すということなのですが、まずは話し合いから始まります。
ペットボトルで、段ボールで、牛乳パックでと何を使って作るか意見が出ます。とりあえず試しに作り始めたのですが、ペットボトルは園児には加工が難しく、すぐに断念。段ボールは加工しやすいですが、水を吸ってしまします。テープを貼ればいいという意見もありましたが、一々貼るのは手間です。結局牛乳パックをつないで作ることになりました。
ところが今度はつなぎ目から水が漏れてしまいます。現在は水漏れを防ぐために試行錯誤中です。今後、見事に水路を作ることができるのか楽しみです。
失敗は新たな発見の連続です。材質の違いを学んだり、気づかないうちに重力についても学んでいます。うまく完成できなくてもいいんです。
ご家庭でもすぐに答えを用意したり手を出したりせず、いろいろチャレンジさせてみてはいかがでしょうか。
人生は始まったばかりですから、今のうちにたくさん失敗しておきましょう。
「ままがいい」とは「そのままがいい」と「ママがいい」の二つの意味にとることができます。そのままの自分で生きることが当たり前の風潮の中、そのままがいいということは今更なことかもしれません。そのぐらい現代人は自由に生きられるようになったと思います。
もっとも、結婚も子育ても不自由な状態なので、しない方が自由と思われる方もいるでしょうが、実際は不自由な中に自由を感じることができるのが我々ですから、1人で居続けることは、ある意味不自由なことかも知れません。
哲学的な話になってしまいましたが、今回のテーマは「ママがいい」です。
毎年春先は朝からこのフレーズをたくさん聞くことができます。新入園児は今までお家でママと存分に過ごしていたわけですから、得体のしれない先生やお友だちと過ごすことは大変なストレスです。特に週末、ママとたくさん過ごしたあとの月曜日は「ママがいい」の大合唱です。
不思議と「パパがいい」という声はこの四半世紀聞いた記憶がありません。
以前先輩の住職さんからこんな話を聞いたことがあります。
生まれてしばらくは「ママが、ママが」、小学校に通い始めると「先生が」、思春期を迎える頃には「友だちが」に変わり、結婚すると「妻が、夫が」、わが子が大人になると「息子が、娘が」、いよいよいまわの際に立たされると「ほとけさまが」と変わっていきますと。
私たちはその置かれた環境によって何かに依存しながら生きています。依存することは決して悪いことではありません。一人では生きていけない私ですから、誰かに支えてもらうことは当然です。但し、その私も誰かを支える一人である自覚は必要だと思います。
さて、ママが今大変な状況にあります。
専業主婦が大半を占め、女性は家庭を守る昭和な時代は、ある意味、家庭において夫が稼ぎ、女性が家事をする分業制ができていました。
現代は共働きが当たり前となったのですが、家事労働、特に育児は相変わらず、母親の仕事です。いわゆるワンオペ育児です。
前述の通り、残念ながら乳幼児期においてママは大変大きな存在です。パパの出番はママより少ないのは仕方ありません。
ですが、ママも働く以上はパパも家事労働、特に育児に積極的に参加しなければバランスが悪いです。
今年度より乳児クラスの保育参加を実施します。
園での様子を知ってもらうことはもちろんですが、保育者とともに育児を楽しんでもらいたいと思います。今回は任意ですが、パパの参加をいずれは必須にしたいと考えています。
楽をして得られるものは少なく、苦労して得るものは多い。
子育ては楽なことではないですが、互いに支えあって苦労を分かち合うことで、家族の絆を高めてほしいと思います。
先日、「仕事と子育てを両立する上での困りごとについて」のリーフレットがメールで届きました。内閣府が令和3年度に調査研究しまとめたものです。
内容は小学校や家庭、地域など様々な場面ごとにまとめられています。
ここでは幼稚園やこども園、保育園についてまとめられた代表的な困りごとについて触れていきます。
1.入園申込み等の手続き
・入園申込時、入園時、入園後も似たような内容を何度も手書きで書く。
・毎年変わらない内容を年度替わりごとに書くなど。
2.持ち物の準備記名
・オムツやビニール袋まで記名。
・使用済みオムツの持ち帰り。
・週末ごとに布団の持ち帰り。
3.園と保護者の通信手段
・園からのお知らせが紙媒体のため、長期欠席すると受け取れない。
・欠席等の連絡も電話のみ。
4.行事等の日程調整・参加について
・行事が基本的に平日にあり参加できない。
・保護者会等の役員は母親が前提という風潮。
5.その他
・遠方の保育所にしか入園できなかったので送迎が大変。
・保育所によって延長保育時間が異なるため、前もって復帰後の勤務計画を立てることが難しい。
さて、当園での現状を確認していきます。
1.入園事務について。
・長岡市も多分に漏れず、似たような内容を何度も書きます。長岡市私立幼稚園・認定こども園協会では毎年改善をお願いし、わずかながら簡素化していますが、残念ながらすべて手書きです。行政に頑張ってもらいましょう。
2.持ち物の準備記名について。
・オムツは記名をお願いしています。サブスクはどうかと昨年アンケートをとりましたが、賛成は1割もいませんでした。やはり利用金額がネックのようです。
アイラップなどのビニール袋は今年から園で用意しているので記名はありませんが、持ち物の記名は紛失防ぐために必要不可欠です。
・使用済みのオムツは12年前から園で処分しています。
・お布団は掛け布団(タオルケット)のみ保護者が用意していますので、負担は少ないと思います。
3.園と保護者の通信手段。
・園からのお知らせは9割方web上で閲覧できます。スマホでいつでも閲覧できるので、特に給食の献立は便利なようです。
・欠席連絡もweb上で申請できますので、朝バタバタと電話する必要がありません。
4.行事等の日程調整・参加について。
・運動会・作品展・お遊戯会は土曜開催、親子遠足、保育参観は平日開催です。保育参観は参加しやすいように複数日設定しています。保育参観は一部オンラインも活用しています。
・保護者会はやはり母親がメインです。保育者の大半が女性であることも関係してるかもしれません。
5.その他
・勤務地や実家が近い、または通り道など、自宅の近くを選ばず、生活環境に合わせて園を選ぶ保護者が増えています。
・長岡市内は概ね7時-19時の園が多いようです。当園も同様です。
代表的な困りごとは当園ではかなり解消していると思います。
とはいえ、社会全体が子育てしやすい環境作りを進めないと少子化対策にも繋がらないように思います。
子育てにかかる費用軽減を進めると同時に給与水準も上げること、既にOECDの中でトップクラスの長時間保育を実施しているので、今後は定時に退勤できるように社会が企業が取り組むことなどが挙げられます。
未曾有の少子化が進む中、スピード感を持って対策していかなければなりませんが、改めて家族、親戚、友人など身近な仲間との関係性、共に支え合っているかどうか、見つめ直すことも大切だと感じます。
令和5年度のスローガンが決まりました。
■3歳以上児
「やってみたい!」の芽を大切にして「できた!」の花を咲かせよう
■3歳未満児
はじける笑顔 元気な身体 小さな冒険家を育てよう
です。
主体性を基に以上児は自己肯定感を、未満児は心身のバランスを重視しました。
朝礼の際には声に出して職員全員の意識付けをし取り組んでいきます。