園長日誌
今年も残すところあと数日となりました。
例年と比較すると預かり保育利用者が少ないように感じます。
口うるさく
「親子で過ごす時間が短い」
→「愛情不足に陥りやすい」
→「いじめ・ひきこり・軽犯罪へ繋がりやすい」
と言い続けた成果でしょうか。
と思った矢先にお仕事がお休みなのに夕方まで預ける親もあり・・・。
両親の勤務シフト表を提出させる園もあると聞きます。
保護者の「子に注ぐ愛情」を今しばらく信じたいと思います。
さて、来年度はいよいよ新教育・保育要領が施行されます。
先生方も読み深めながら、実際にどのような形で保育に落とし込むか、もうすでに取り組みは始まっています。
「主体的・対話的で深い学び」とか「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」とか聞きなれない言葉が先行していますが、そもそも今更どうしてなのでしょう。
今の幼児が大人になる頃、現在日本の労働人口の約49%が就いている職業において、人工知能やロボット等に代替することが可能との推計結果が出ています。
そのため「思考の方法」「働く方法」「働くためのツール」「世界の中で生きる」という4つのセクションを見直し、対応しなければなりません。
小学校で外国語が教科になったり、プログラミング活動がおこなわれるのも、そのためと言っていいでしょう。
幼児教育の役割はその土台をつくることです。
「できる」という感覚、「おもしろい」という関心、「使える」という道具(教具)像を育むために、自分で考える、他者と協力する、道具を使う活動をなんとなくではなく、しっかりカリキュラムすることが重要となります。
しかしながら、私たち保育者だけが張り切っても効果は低いのです。
まずは1秒でも多く親子で過ごし、愛情をたっぷり注いでみませんか。
12月11日~14日にかけて公開保育を実施しました。
近隣の園長先生や小学校の校長先生、保護者や地域の方等をお招きして今年で3年目になります。
先生方も慣れてきたかなと思いきや緊張で眠れなかったなどの声を聴くと、改めて公開保育の大変さを痛感します。
参加者には評価もお願いし、後日保育の振り返りを行う際の参考にしています。
その甲斐もあり、おかげ様でこの3年随分と指導力が向上していると感じます。
来年は全日本私立幼稚園幼児教育研究機構が推奨しているECEQ(公開保育を活用した幼児教育の質向上プログラム)を実施しようと考えています。
先生方も大変かもしれませんが、園長も結構大変なプログラムですが、さらに園全体の質を向上すべく取り組みたいと思います。
(4歳児の公開保育の様子)
(2歳児の公開保育の様子)
(3歳児の公開保育の様子)
(5歳児の公開保育の様子)
園から車で5分ぐらいのところに長岡文化自動車学校があります。
私も普通車、大型車の免許取得でお世話になった自動車学校です。
交通安全教室を実施していただいたのですが、その指導に『文化レンジャー』が来園しました。
丁寧な指導はもちろんですが、何よりも文化レンジャーのクオリティの高いこと。
子どもたちも楽しみながらお話を聞くことができてよかったです。
来年も是非よろしくお願いします!
園から200メートルぐらいのところで三八市が立ちます。
三八とは3と8のつく日に開くからで、私が幼少の頃には既に行われていました。
子どもの頃は立ち並ぶ露店を見てワクワクしたものです。
昔はたくさん出ていた露店も今や数えるばかりになり、時代の流れを感じます。
それでも忙しさに月日を追われていると、今日が何日だったかさえ忘れて過ごすことがあるものですから、三八市を見て今日が何日か思い出させてくれるきっかけになっています。
12月に全園児で「お買い物ごっこ遊び」をするのですが、その前に年長児の子どもたちが実際に買い物をしてみたいということになり、市場の果物屋さんにお願いして買い物を楽しみました。
買う前から何を買うか決めている子、悩んで決められない子…。
本来なら買えないものまでおまけしてもらって買うことも…。
果物屋さんの協力でいい経験ができました。
「お家に帰ったらみんなで食べるよ」
衆院選も終わり、幼児教育無償化へ向けていよいよ動き出す!?
予定では2020年度からということですが、実際何も決まっていません。
無償と言ってもすべてがタダではありません。
小学校同様、教材費や給食費、制服代などはおそらく有料となるでしょう。
また、保育料もすべてタダになるのでしょうか。
例えば、1号認定児(4時間程度)と2号認定児(8~11時間程度)では利用時間が違うわけですが、2号認定児もすべての時間において無償ということになると大変不公平です。これでは長い時間預けた方がお得となり、下手をするとネグレクト(子育て放棄)を助長することに成り兼ねません。
個人的にはニュージーランドのシステムが良いと思います。
週20時間(1日4時間)無償で、それ以外の時間は有料の延長保育。
これなら認定の違いによる不公平感もなく、面倒な認定手続きの必要もありません。
日本の状況を鑑みてもう少し長く週30時間(1日6時間)くらい無償でもよいかもしれません。延長保育料も世帯収入によって上限を設定すれば、なお公平となるでしょう。
保護者の働き方も変わるのではないでしょうか。夫婦で働く時間を工夫して、なるべく延長保育にお金がかからないようになるのではないでしょうか。
仕事が休みでも夕方にしか迎えに来ない「預けっぱなし保護者」も減ることでしょう。
これからどのように無償化が進むかわかりませんが、保護者ファーストではなく、子どもファーストで進むことを提言していきたいと思います。
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