そろそろ来年度入園の保護者の方から、園見学の問い合わせがきていますので、少し当園についてお話しします。
幼児教育の手法は様々あり、例えばモンテッソーリ、シュタイナー、レッジョエミリア、ピラミッドメソッド、森の幼稚園、○○式など数えればきりがありません。
私も園長になる前、今日までの建学の精神や教育目標を踏襲しつつ、何か特色ある保育はできないか模索しました。
結局どれも一長一短あり、一つに決めることはできませんでした。むしろそれぞれの良さを保育の場面場面に生かすことはできないか、そんな取り組みを今も続けています。
ですからバランスよく取り組むことを大切にしています。
一つに固執すると何かを犠牲にしなければなりません。可能性の塊である幼児期の子どもたちにとって、一番大事なことはなんなのか考え抜いた結果です。
先日、近所の小学生が街探検でやってきました。
「幼稚園の一番自慢できることは何ですか」と聞かれ、少し考えてしまいました。
先生方の日ごろの取り組みを考えれば自慢できることばかりです。自画自賛かもしれませんが、本当によく勉強し創意工夫しています。
自慢ではないのですが、近年力を入れていることがあります。
それは子どもたち一人一人のポートフォリオです。
平成27年4月から子ども子育て支援新制度が始まり、以前より保育者を多く配置することができるようになりました。せっかく先生が増えたので今までできなかったことがしたいと思い、始めたのがフォトフォリオです。写真付きのポートフォリオなのでフォトフォリオと名付けました。
フォトフォリオは子どもの成長記録であり、ラーニングストーリーであり、先生と園児との関わりの記録です。写真付きなので子どもも見られますし、先生のコメントによって保護者も園での成長を感じることができます。
保護者の方には10歳になったとき、もう一度親子で見返してくださいとお願いしています。それは書いてある文章を読める年齢であるとともに、幼児期の自分の姿を思い出すタイムカプセルとなるからです。
そこには子どもなりの努力する姿があり、親以外に私を見つめる先生の姿があります。そして自尊感情を育むことができる、いわば宝物です。
外から見れば、英語講師も常勤していますし、体育教室やサッカー教室なども正課内で取り組んでいますので、早教育も充実しているように見えることでしょう。
でもしっかり育みたいのは社会情動性スキル(非認知能力)と言われる創造力、思いやり、決断力、忍耐力などであり、そのために何をすべきか常に求め、取り組んでいます。