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園長日誌

アタッチメントという言葉があります。
「誰かに特定の人にくっつきたいと強く思う心の傾向」を指して言います。それは代表的な存在として親であり、他にも祖父母や保育者ということにもなるでしょう。
小さな子どもにとって、不安が生じたとき、あそこに行けば慰めてくれる言わば「安全な避難所」であり、「安心の基地」として再びそこから出発できる存在です。
乳幼児期の安心感は信頼感や不信感を形成する重要な要因となり、その後の人間関係、つまり友だちや恋人との関係においても繰り返されると言われています。

では子どもと接する上で、私たちはどのようなことを気をつければよいでしょうか。
子どもは「転んで痛い」という感情と、「転んで悲しい」という感情はまったく別なものとして捉えています。ですから「大丈夫、痛い?」と寄り添うことで次第に「悲しい」という感情も連動してくるそうです。感情のラベリングと言います。
こうして知り得た感情を今度は別の子が同じ状態になったとき、「転んで悲しい」つまり、いたわりや思いやり、共感性として育まれていきます。
ですから、私たちはまず子どもの気持ちに寄り添ってあげること、子どもの気持ちを汲み取り言葉で語りかけることが重要です。

とはいえ、何でもかんでも寄り添えば良いかというと、気をつけなければならないことがあります。それは先回りをして何でもしてあげることです。「ヘリコプターペアレント」などと言われています。
転ばぬ先の杖として失敗させない、レールを敷いて人生を成功へと導こうとする、つまり過保護です。

子どもから自分に働きかけてきた時だけ手を差し伸べ、抱きしめて、声をかける。
言わば「子どもの応援団」であり、下支えする黒子になることが大切です。

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